「春眠暁を覚えず」の季節ですね。
いい夢を見ていますか。
「自分は夢を見ない」という人がときどきいますが、心理学の実験では、睡眠中に起こされた人は、例外なく、「夢を見ていた」といいます。つまり、あらゆる人が毎晩いくつかの夢を見ているのです。ただ、それを覚えている人と、覚えていない人がいるだけなのです。
夢や眠りに関心を持っているいる人ならたいていレム(REM=Rapid Eye Movement)睡眠という言葉をご存じでしょう。これはその名のとおり、睡眠中に眼球が速く動く眠りのことです。
一晩の眠りの中で、このレム睡眠は四周期くらい訪れるのだそうです。そして、人間はこのレム睡眠の間、夢を見ているんですね。
レム睡眠に対して、眼球の運動が伴わない睡眠を、ノンレム睡眠といいますが、このときにも夢を見ている場合があります。この状態で見る夢は、より現実に近い夢であることが多いんです。
一般に、人間の左脳は理性的な、言語、論理、抽象、分析といった働きをもっているのに対して、右脳は感性で、非言語的、知覚的、空間的、絵画的、情動的なんです。
いわゆる夢の不条理な感じとか、夢の夢らしいイメージの飛躍などはつまり、左脳が休息して眠っている間に、右脳が活発化し、非論理的な本領を発揮して見るレム睡眠の夢なんですって。奇想天外なんでもありの世界。こうして私たちは精神のバランスをとっているのですね。すごい!