祭りとイベントの混同

伊勢神宮の外宮の参拝者が激減しています。観光産業の衰退、大型店の撤退に伴う駅前商店街の弱体化、アミューズメントエリア「おかげ横町」の出現による参拝者の内宮への移行、鉄道から自家用車へと、モータリゼーションによる交通手段の変化など理由はたくさん挙げられますが、一番に考えられることは、日本人のライフスタイルの変化です。

外宮は豊受神で、稲作、そして豊穣、広義の意味での生産の神です。神宮は塩をつくる塩田の神、風を司る風の神といった稲作や生活に関わる八百万(やおよろず)の神々が集まるとされるところです。そして1年365日、稲作のスケジュールにあわせたお祭りがあります。お田植え祭り、収穫祭等々です。

ところが米作農家が激減し、休耕田が増え、郊外型大型店に姿を変えると、豊穣を願ったり祝ったりする人々が減ってしまったのです。それに代わって人気歌手のコンサートや大型店の創業祭、商店街の大売り出しなどのイベントがめじろ押しとなりました。神を畏敬する祝祭と、人間が支配するようなイベントが同じレベルに堕ちてしまったということです。

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