宗教の平和の姿が、お四国(四国八十八か所霊場)にあると思います。
お四国では、お大師さんも法然も親鸞も法華も禅宗もみんな一緒。
それぞれの宗旨、宗教が一緒になって、
神仏習合となっているのがお四国参りです。
四国には、たくさんの人が来ている。
特に浄土真宗、浄土宗の信徒が多く、
10人中6、7人は浄土系の人。
禅宗の坊さんが信者さんを連れてくることもあります。
イスラム教、キリスト教など、宗教の世界では
いろいろと争いがあるけれども、本当はそうではいけない。
どの宗教でも一番最初の戒律には、
不殺生があげられているはずです。
しかし、残念ながら宗教に関係した争いは絶えません。
聖なる戦争というものはありません。
そういう点では、宗教、宗派を超えて仲良くできる仏教は、
宗教の枠を超えた平和があります。
これからの平和は、仏教の寛容の精神、
相手の立場を認め、許すことが必要だと思います。
善通寺執行長 樫原禅澄師
リレー講座「現代社会と宗教」(立命館大学主催・読売新聞大阪本社後援)