床の間は形式的に見ても
世界に誇る日本独自の室内構成の傑作です
それ囲む壁、下がり壁、落とし掛け、床柱、
床框などの寸法、位置、材質、仕上げの
絶妙なバランスによって和室に抑揚と
リズムを作り出すものです
古来から伝わる多くの床の間は、
歴史的経緯を含めて実に趣があって
すばらしいものです
しかし、私たちは古来の形式に
とらわれるぱかりでなく
その室内条件に応じ
自由な造形感覚によって構成するのが
これからの正しい方法でもあります
それがいきいきした床の間をつくる秘訣でもあります
床の間は完成された形式美なのです
床の間、書院、違い棚いずれも同様
で時代に即した新形式が現われてこそ
『床の間の生命』なのではないでしょうか