いくつも宗派がある仏教ですが、現在最も信徒が多いと言われているのが浄土真宗です。
浄土真宗の宗祖は親鸞です。
親鸞は、阿弥陀如来をご本尊とし、「南無阿弥陀仏」と念仏を唱えることで極楽に往生できるという教えを説きました。
このブログでは、「ご本尊」とはどういうものなのかご説明していきたいと思います。
ご本尊とは
信仰のよりどころとなる仏様のことです。
浄土真宗は現在10派に分かれていますが、派を問わず阿弥陀如来を信仰しています。
ご本尊の形態としては木像・絵像・名号がありますが、現在寺院では木像を、門信徒の家庭の仏壇では絵像・名号をご本尊としていることがほとんどです。
名号と言う言葉は聞き慣れないと思いますので、後ほど説明していきたいと思います。
阿弥陀如来はどんな仏さま?
阿弥陀如来は、西方極楽浄土の教主です。
インドの言葉で「阿弥陀」とは「限りない命(無量寿)、はかりしれない光明(無量光)」の意味で、「如来」とは「真理の世界から救うために来てくださる」という意味があります。
阿弥陀仏とも言いますが、「仏」と「如来」は同じ意味です。
浄土真宗のご本尊としての阿弥陀如来は立像のみで、両手に来迎印(右手は親指と人差し指で丸を作り胸の前で外を向け、左手は薬指と親指の指先をあわせ下向きに下げている)を結んでいるのが特徴です。
また、頭の後方には「頭光の光背」と呼ばれる48本の光のすじをいただいています。
ご本尊の種類
木像
木に阿弥陀仏を彫ったものです。
白木のままの木像もありますが、その上に金箔を貼ってある木像もあります。
絵像
阿弥陀仏の姿を絵に描いて、掛け軸に仕立てたものです。
名号
名号とは、仏や菩薩の名前のことを言います。
浄土真宗では「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」、「南無不可思議光如来(なむふかしぎこうにょらい)」、「帰命尽十方無碍光如来(きみょうじんじっぽうむげこうにょらい)」などの言葉を指して
おり、文字数によって六字名号、九字名号、十字名号と呼び名が変わります。
それらの言葉を紙や絹に書いて掛け軸としたものを名号本尊と呼び、木像・絵像と共にご本尊としています。
さいごに
ご本尊の形態には違いがありますが、阿弥陀如来の智慧と御心を仰ぐため礼拝することに変わりはありません。
心を落ち着かせ、仏様に手を合わせる時間をとってみるのもいいのではないでしょうか。