京念珠(きょうねんじゅ)

京念珠とは?

珠数の約9割は京都で制作されます。それらは「京念珠」と呼ばれ、他の地域で制作されたものに比べて仕立の質が高く、全国的にとても人気があります。

京念珠の歴史は古く、中には創業300年や400年という老舗もあります。特に浄土真宗東本願寺派の総本山である東本願寺の門前には「珠数屋町通り」という地名があり、この周辺に老舗の数珠店が集まっています。

京念珠職人のこだわり

京念珠はすべて手作りです。紐や房は、職人の手によって編まれます。職人を大切にし、かたくなに手作りにこだわるのも京念珠の特徴の一つです。

珠数を作るのは、玉通し、房作り、糸組み、と年季のいる作業です。丹精こめて一つ一つ力の強弱をつけながら仕上げていきます。その微妙な力加減で、丈夫で長持ちする珠数となるのです。

正絹と人絹

京念珠の紐・房には正絹を用いたものと化学繊維を用いたものとがあります。

正絹のほうが柔らかく手触りが良いのですが、化学繊維に比べると切れやすい傾向にあり、永年使用していると緩んだり、切れてしまうこともあります。

よく、「紐が切れると縁起が悪い」という方がいらっしゃいますが、決して縁起が悪いわけではありません。

むしろ「悪縁が切れた」「災難を被ってくれた」と昔から良い兆しと考えられてきました。修理するか、新しい珠数を求めて気持ちを新たにする良い機会となるでしょう。

買い替えで数珠が不要になったら

珠数が不要になったら、皆さんならどうされますか?

京都市の赤山禅院では「珠数供養」が毎年11月23日に京都珠数製造卸組合によって営まれています。当店でも、お客様からお預かりした数珠を1年間まとめて、赤山禅院の供養祭にお持ちさせて頂いています。

 

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