
初めて位牌を作る時はレイアウトをどう決めていいのか悩みますよね。
- 位牌を注文したいけどレイアウトはどうすればいいの?
- 宗派によって位牌のレイアウトは変わるの?
- ご先祖様の位牌とレイアウトが違うけど大丈夫?
このような疑問に創業明治39年の仏壇・仏具専門店がお答えします。また毎月100本以上の位牌の制作実績から一般的なレイアウト選びの傾向もお話いたします。
位牌のレイアウトを決める方法
既にご先祖様の位牌がある場合の決め方
既にご先祖様の位牌がある場合は、そちらに合わせてレイアウトを決めましょう。
レイアウトを合わせておいたほうが、後々悩まずに住みますし、何より並べてお祀りした時に見た目が揃います。
また、「梵字の有無」や「位の有無」についても合わせておくことをおすすめします。
初めて位牌を作る場合の決め方
初めて位牌を作る場合の位牌のレイアウトは自由に決めることができます。
位牌のレイアウトは必ずこうしなければならないという決まりはなく、必要な情報(戒名、没年月日、俗名、没年齢)が記されていれば良いのです。
とはいえ、「よく使われるレイアウト」というものがあり、仏壇店で位牌を申し込む際にはその中から選ぶのが一般的です。
そこで、ここからは様々な条件毎の位牌のレイアウト例を紹介していきたいと思います。
【条件別】位牌のレイアウト例
1人用レイアウト

関東でよく用いられるレイアウト

関西でよく用いられるレイアウト
1人用の位牌に用いられるレイアウトは大きく分けて2パターンあります。それは東日本型と西日本型の2つで、東日本では表に戒名と没年月日を記し、裏に俗名と没年齢を記します。西日本では表には戒名だけを記し、裏に没年月日、俗名、没年齢を記します。
このように東西でレイアウトが異なる理由には諸説あるのですが、合理性を求めた武士と美しさを求めた貴族の文化的な違いが影響しているとも言われています。つまり、表を見ただけで戒名と没年月日が見れたほうが合理的であるとする武士(東)と表には戒名だけを記す方が見た目が美しいとする京都の貴族(西)の考え方の違いです。
それに合わせて位牌の札の幅も異なり、関東でよく用いられる猫丸型や勝美型は横幅が広く、関西で用いられる千倉型や京中台型は横幅が狭く細身になっています。
夫婦用レイアウト

関東でよく用いられるレイアウト

関西でよく用いられるレイアウト

関東でよく用いられるレイアウト

関西でよく用いられるレイアウト
夫婦位牌に用いられるレイアウトは4パターンあります。まずは1人用と同じく東日本と西日本で表と裏に書く情報がそれぞれ異なります。さらに男女の並びを表裏で同じにする場合と、表面の真裏に記すのかを選択することができます。一般的には同じにする方が多いのでご先祖様の位牌に合わせるなどの理由がなければこちらを選んでおくと良いでしょう。
戒名がない場合のレイアウト
戒名がない場合の位牌、つまり俗名位牌のレイアウトです。俗名位牌の場合は自由に決めていただければよいのですが、当店によくお申し込みいただくのは画像のようなシンプルなレイアウトです。他にも故人の言葉や故人にまつわる文言を裏面に記させていただくこともあります。
水子位牌のレイアウト

水子位牌の場合は表面に「水子之霊位」または「〇〇家水子之霊位」とだけレイアウトすることが多いです。
先祖位牌のレイアウト

先祖位牌の場合は表面に「先祖代々之霊位」または「〇〇家先祖代々之霊位」と記します。他にも「先祖累代之霊位」等と記す場合もあります。裏面には何も書かないのが一般的ですが、中には施主(位牌を依頼した人、主に自分)の名前を記す方もいらっしゃいます。
位牌のレイアウトに関するよくある質問
宗派によってレイアウトは異なりますか?
宗派によるレイアウトの違いはございません。ただし、梵字の種類など入れる文字に違いがありますので注意してください。
テンプレートではなく自由にレイアウトを決めることはできますか?
はい可能です。ただし戒名がある場合はお寺様の了解を得ていただくことをおすすめします。あまりに変則的なレイアウトの場合、法要の時に戸惑われてしまうかもしれません。俗名位牌の場合は、そのようなこともないので自由に決めていただけます。
以上、位牌のレイアウトを決める際の参考になると幸いです。