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香(こう)とは
香(こう)とは、本来、天然香木をさします。
香木は、暑くて湿度の高い亜熱帯地方が産地です。
仏教の発祥の地インドでは、酷暑による悪臭を防ぐため香は大切なものでした。
仏教では、不浄のものを払いまた浄化する意味で、仏前で香を焚きました。
香でその場を清め、花を供え、灯りでその場を照らして、亡き者との対話を持ちました。
これがお仏壇の中の、花立・火立・香炉の「三具足」です。
香の香りをかぐことは、癒しにも繋がります。
脳内に分泌されるアルファ波やエンドルフィンで、安静(リラックス)をもたらし、多幸感で心を満たし、癒しの効果を得られます。
歴史上、クレオパトラはいつも香油をたっぷりつけ、バラの香りが好きでした。
ナポレオンの妻ジョセフィーヌは麝香を好んだといわれています。
シルクロードは香を運んだ道でもあり、西へ東へと香の文化は広がっていきました。
日本の香の始まりは、推古三年(595年)、淡路島に漂着した一本の流木を島人が火にくべたところ、
たとえようのない芳香が立ち上りとても驚きました。
その流木は都へと運ばれ、推古女帝に献上されました。
そのとき摂政だった聖徳太子が、これは稀有の至宝「沈香」であることを伝えました。
香は、祈りの場・癒しの場・雅の場へと広がりをみせ、今では、日本文化に欠かせません。
香道では、香りを「嗅ぐ」のではなく「聞く」と言います。
どうぞ、自分自身の「今」を見つめて、お好きな香をさがしあて、香のあるくらしをお楽しみ下さい。
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