唐木仏壇てなーに?

唐木とは…
高級家具、細工物などに賞用されている木材につけられたグループ名で、黒檀・紫檀・鉄刀木などのことをいいます二唐木という名は、かつてこの木材が輸入されはじめた時期、東南アジアから中国人の手を経て取り引きされていたり、中国の工芸品に多く利用されていたことから、唐から来た木材、または唐の工芸品に多く用いられているという意味でつけられたものと思われます。

唐木仏壇とは…
わが国で仏壇をまつるようになったのは、今から遠く遡ること一千年以上も前、天武天皇の時代にそのルーツを見ることができます。有名な法隆寺の玉虫の厨子は最古の仏壇としてよく知られています。

仏壇が一般の民衆に広まるのは、それからかなり後のことです。室町時代になると浄土真宗の蓮如上人が各家庭に仏壇をまつるよう説いたため、まず浄土真宗の門徒の間に仏壇が広まりました。これが金仏壇のはじまりです。さらに江戸時代に入ると檀家制度の定着により、浄土真宗系以外の宗派にも仏壇が広まります。

明治時代に入り浄土真宗系以外の宗派で、各宗派の持ち味を出そうと作られたのが唐木仏壇です。唐木仏壇は金仏壇と違って金箔などの豪華な装飾があまりなく、その代わりに木目の美しさが生かされているのが特徴です。黒檀・紫檀・鉄刀木などの唐木のほか屋久杉・桑・欅・桜などの素材も使われます。現在、徳島・静岡・会津などの産地で生産されています。

仏壇塗装

仏壇塗装を大きく分ければ、材質の特色を素朴に美しく引き出すオープン仕上げと鏡面仕上げとがあります。いずれにしても仏壇の美しさを引き出す塗装は最終工程における職人芸の極地を示す方法です。
【オープン仕上げ】
漆工技術のひとつである摺り漆仕上げを漆ではなく化学塗料で行うもので、最近の高級唐木仏壇の仕上げの主流となっています。塗装の度に研磨を繰り返し、木地の表面を平らにします、オープン仕上げの最終工程は水ぺ一パー仕上げによるもので、材質の美しさ、特色を最大限に引き出し木地が元来もつ風合いをそのまま見せます。
【鏡面仕上げ】
厚めの塗装面で仏壇の木地を保護するのもですが、鏡面状の塗装面は一層仏壇本体の豪華さを引き立てます。

仏壇の製造工程

唐木仏壇ができるまでには、様々な工程と熟練工の技が必要です。製造工程は、主として木地工程・彫刻工程・塗装工程に分類することができます。下の図は徳島の唐木仏壇の代表的な製造工程の例です。さらにこれに各社各様の工夫と技術がもりこまれ、梱包、出荷されます。

仏壇
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