浄土真宗では位牌を作らない?【浄土真宗での正しい先祖の祀り方】

浄土真宗では位牌を作らない?【浄土真宗での正しい先祖の祀り方】
  • 身内が亡くなったっけど浄土真宗なら位牌は作らないほうがいいの?
  • 葬儀の時の白木位牌はどうすればいいの?
  • 浄土真宗だけど位牌を購入してしまった・・・どうすればいい?

このような疑問にお答えします。

位牌は沢山の宗派で用いられますが、実は浄土真宗では位牌を作らないことがほとんどです。では、浄土真宗の場合にはご先祖様の供養はどうすればよいのでしょうか?

この記事では創業明治39年の仏壇・仏具専門店が浄土真宗と位牌の関係について解説させていただきます。また毎月100本以上の位牌制作実績から、一般的に浄土真宗の方がどのような先祖の祀り方をされているかを紹介いたします。

この記事の内容
  • 浄土真宗の先祖供養についてわかる
  • 浄土真宗で位牌の代わりに用意するべきものがわかる

浄土真宗では位牌を作らない?

浄土真宗では基本的に位牌は作りません

浄土真宗の教えでは四十九日(忌明け)以降は先祖の供養に位牌はお祀りしないのが一般的です。

葬儀で用いる白木位牌は仮位牌と呼ばれ、他の宗派と同じように四十九日までは祭壇にお祭りしますが、四十九日以降はお寺さんにお焚き上げをしていただくのが一般的です。そして、それ以降は位牌をお祀りすることはありません。

ですが、近年では家族が強く位牌を持つことを望むなど、特定の状況では「位牌」の使用を許可しています。そのような場合は、寺の住職に相談することが推奨されています。

MEMO

浄土真宗の中でも高田派は例外

ただし、浄土真宗の中でも高田派だけは位牌を作りお祀りすることが許されています。

では、なぜ浄土真宗では位牌を作らないのでしょうか?

浄土真宗で位牌を作らない理由

浄土真宗では故人は既に救われていると考える

他の宗派では、位牌には故人の魂が宿り礼拝の対象としてお祀りし追善供養を行います。しかし浄土真宗では故人は既に阿弥陀如来の救済を受けて阿弥陀如来と同じ悟りを得ていると考えます。既に救われているのだから位牌をお祀りして追善供養をする必要もないということです。

とはいえ、浄土真宗の方でも身近な人を亡くされたら位牌を作りたいと思うこともあるでしょう。

浄土真宗でも位牌を作りたい

浄土真宗でも位牌を作りたい

浄土真宗では繰り出し位牌を用いることがあります。数人分の札板を入れておける位牌で、過去帳のような使い方をします。

それでも「どうしても故人だけの位牌が作りたい!」という場合は住職様に相談してみてはいかがでしょうか。最近では浄土真宗の門徒でも位牌を作る人が増えているのも事実です。

ただ、やはり浄土真宗では過去帳や法名軸を作り故人の記録を残しておく方法がふさわしいでしょう。

浄土真宗では位牌の代わりに過去帳や法名軸を作りましょう

浄土真宗では位牌の代わりに過去帳や法名軸を作りましょう

「位牌」の代わりとして、この宗派では「過去帳」(戒名と没年月日を記録したもの)と「法名軸」(戒名が記された掛け軸)の使用を奨励しています。これらは供養の対象ではなく、故人の記録を保つために使用されます。

過去帳は亡くなられた方の法名・没年月日などを記し、お仏壇に安置する帳面です。法名軸は法名を掛け軸にしたものです。どちらも礼拝の対象にはなりませんが、記録としてご用意していただくことをおすすめします。

まとめ

この記事についてのまとめです。

  • 浄土真宗では宗旨に合わないため位牌は用いられない
  • 高田派は位牌を作る事が多い
  • 浄土真宗でも繰り出し位牌は用いられることがある
  • 浄土真宗では過去帳や法名軸を故人の記録として作成するのがおすすめ

以上、浄土真宗の方の参考になりましたら幸いです。

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