戒名がない場合も位牌は作れるの?【方法や注意点について解説】

戒名がない場合も位牌は作れます【方法や注意点について解説】

身近な人がなくなって位牌や戒名について悩んでいる方は多いと思います。戒名って結構お金がかかるみたいだけど本当に必要なの?戒名をもらわないで位牌を作る方法って無いの?その場合の問題点は?

今回の記事ではこのような質問に創業明治39年の老舗仏壇・仏具専門店がわかりやすく回答させていただきます。

戒名がない場合も位牌は作れるの?

戒名がない場合も位牌は作れるの?

結論から言ってしまうと戒名がなくても位牌を作ることは可能です。「俗名位牌」といって生前の名前をそのまま使って位牌を作ることができます。最近では俗名位牌も珍しくはなくなり、選択する方は年々増加しています。

これはお寺離れや核家族化が進んだためだと言われています。

例えば両親のどちらかが亡くなり、本家でないためお寺との関係もない場合には、そのまま無宗教で葬儀を行い戒名をもらわないという選択が可能です。

そもそも戒名や位牌って何?

戒名とは仏様の弟子になった時に授けられる名前です。本来は出家して仏門に入る時、つまり僧侶になる時に授けられるのですが、生前に出家をしなかった人でも亡くなった時に戒名を授かることで仏様の弟子となり極楽浄土に行くことができるという考えのもと戒名が授けられます。その際にお布施を納めるのですが、これは「布施」という修行をすることで生前に修行をしていない分を補うためです。

また、位牌とは戒名を記した故人の魂(精)が宿る木牌(もくはい)のことです。元々は儒教から生まれたもので仏教が日本に伝わった時に一緒になって伝わったと言われています。

宗派によっては戒名や位牌を用いないこともあり、浄土真宗では法名といい、位牌ではなく掛軸に記して仏壇に祀ります。

つまり戒名とは仏教徒でなければ必要はなく、位牌も作らなくてもいいのです。とはいっても身近な人が亡くなった際には手を合わせる対象が欲しいと思うものです。そんな時に俗名位牌という選択を考えていただければと思います。

戒名を授与しない場合に注意すべきこと

一方で戒名を授からないという選択をするためには下記の条件を満たしている必要があります。

  • お寺とご縁がなく、遺骨は霊園などに安置するつもりである
  • 戒名の入った位牌を作ったことがない

戒名を授からないということは「お寺とは縁を持たない」ということに繋がります。お寺にお墓を作り故人を弔ってもらいたいと考えている場合は基本的には戒名を授かることになります。既にお寺にお墓がある場合も、その関係を続けるのであれば戒名を授かることになります。同様に、これまでに戒名の書かれた位牌を作ったことがある場合も、今後も戒名入りの位牌を作ることになります。

お寺と関係を持っている(檀家である)ということは、仏教の習わしに従って亡くなったら仏弟子になるということです。それを避けるには相当の覚悟(お寺との縁を切る覚悟)が必要になってきます。お寺によっては関係を保ったまま俗名で進めてくれる所もあるみたいですが、ほとんどのお寺ではそうはいきません。

つまり戒名を授からず位牌も作らない、または俗名で位牌を作るという選択肢は、本家や長男という立場では事実上難しく、次男や三男などで家を次ぐ必要が無い家庭に限られた選択肢であるということですね。

MEMO
本家や長男の場合でもお寺と縁を切ることもできますが、お墓の整理やお寺への説明など多大な費用と労力がかかってしまうため、素直に戒名をもらって位牌を作るほうが良いと思います。どうしても経済的な理由などで戒名を作れないという場合はお寺さんに相談してみると色々な提案をいただけると思います。

当店では毎月100本以上の位牌を全国から受注し制作させていただいていますが、俗名位牌の割合は約1割程度と決して多くはありません。ただ、少しずつではありますが年々増加しており、この傾向は今後も加速していくと予想しています。

まとめ

この記事についてまとめます。

  • 戒名がなくても位牌は作れる
  • 戒名とは仏様の弟子となったことを表す名前
  • お寺にお墓がある場合は戒名を授かることになる
  • 俗名で位牌を作る人は少ないが年々増加している

戒名がある場合もない場合も、故人を弔いたいという気持ちは日本人に深く根付いた感情です。俗名位牌という選択肢があることを知っていただき、日々手を合わせ祈る習慣を持っていただけますと幸いです。