お墓参りって何度も行っているけれど、ちゃんとしたマナーって知らないかも…
どうしたらいいのか聞きたいけど、今更聞けない…
誰に聞いても正解がわからない・・・
お彼岸ももうすぐですので、お墓参りでお悩みの方、この記事を読んで、堂々とご先祖様に会いに行ってきてください。
決められたマナーはない!!
単刀直入に言うと、お墓参りに正式なマナーや特別なことをするということはありませんし、いつ行かなければいけないという、時期的な制限もありません。
だからと言って、何でもよいというわけではありません。
お墓は大切な家族やご先祖様を供養する場所です。
ラフすぎたり派手すぎる服装は避け、きちんとした格好でお参りされるのがよいでしょう。
お墓にお供えするものは?
仏教において基本となるお供え物を、五供(ごくう)といいます。
五供とは、香(線香)・花・灯燭(ろうそく)・浄水・飲食(おんじき・お菓子や飲み物)のことで、仏壇にお供えするものでもありますが、お墓にもお供えします。
お花は菊、高野槙、樒(しきみ)、季節の花がおススメです。
樒って?と思われる方も見えると思いますが、樒は仏事に使用されるメジャーな植物です。
この写真を見て、これが樒なんだ!と思われた方も多いのではないでしょうか。
樒は、葬儀の枕花や末期の水を供する時、納棺の際に臭気を消すために使われるのですが、なぜかと言うと、花や葉、枝など全てに毒があり、その毒をもって悪い空気を浄化すると考えられていたり、魔除けの作用があるとされているからなのです。
もう一つ、高野槙について。
高野槙というと、秋篠宮家の悠仁親王殿下のお印として有名ですね。
高野山に多く生えているので、この名前が付いたといわれています。
高野山を中心に、仏花の代用として使われている木です。
最近ではお墓が遠方であったり、忙しくなかなかお参りできないため、造花をお墓に供えているお家もありますが、決して悪いことではありません。
それぞれの家庭事情に合わせられるといいのではと思います。
お供え以外の持ち物は?
数珠、線香やろうそくに火をつけるためのマッチやライター、お供えの食べ物を置くための半紙、掃除道具を用意しましょう。
ひしゃくや手桶も必要ですが、寺院内のお墓や霊園だと借りられる所もあります。
掃除道具ですが、墓石の汚れを取り除くためのハケやブラシ、磨くためのスポンジやぞうきん、ほうきやごみ袋、軍手などがあると良いでしょう。
また、玉砂利まで洗うのであれば、ざるとスコップがあると便利です。
一般的には、草抜きや落ち葉を拾い集めた後、古いお花を取り除いて花立の掃除や線香立てを掃除し、最後に墓石を磨きます。
お参りの仕方
寺院内の墓地の場合は本堂にお参りしてから、霊園などでは合祀墓にお参りしたのち、先祖の墓にお参りされるとよいでしょう。
その際、両隣のお墓にもお参りされるとより丁寧です。
お参りされる時間も特に決まりがあるわけではありませんが、なるべく午前中に行くのが望ましいと言われています。
他の用事の「ついで」にお参りするのは良くないとされていることからだと思いますが、夕方や日が落ちてからでなければ、午後のお参りもタブーなわけではありません。
お墓参りでNGなこと・気を付けること
お花
香りの強い花、トゲのある花、毒のある花は避けましょう。
お供え
五辛(匂いと辛みの強い食べ物)は避けましょう。
五辛とは、にら・にんにく・ねぎ・らっきょう・はじかみ(生姜・山椒)のことで、これらに加えて玉ねぎも含む場合もあります。
また、殺生をイメージさせる肉や魚も良くないとされています。
お供えは直接供えるのではなく、半紙を敷いた上に置きますが、お墓参りが終わった後はそのままにせず持ち帰りましょう。
動物や鳥に荒らされたりするのを避けるためです。
故人が好きだったからとお酒を供えることもあるかと思いますが、アルコール類を墓石にかけるのはやめてください。
アルコールはシミの元になったり、墓石が痛む原因となります。
霊園にお墓がある場合、それぞれ規則がありますので、それに従うようしましょう。
さいごに
昔は集落の近くに墓があることも多く、お参りすることは日々の生活の一部でした。
しかし最近は家が遠方であったり、忙しい毎日の中でお墓に参る時間がなく、お盆やお彼岸、法要の時など、年に数回行ければいいほうという方が多数だと思います。
お墓参りをすることは、先祖や亡くなった家族を大切に思い、今の私たちがあることを感謝する時間でもあります。
親や祖父母に連れられて行くだけであっても、小さいころからお墓に参り手を合わせていることは、家族を思い、先祖に感謝する気持ちを自然と育てることにつながります。
このお彼岸をきっかけに、家族でお墓に手を合わせることの大切さと、先祖を敬い供養する気持ちを新たにできると素敵ですね。