- ウチの宗派は日蓮宗だけど位牌は必要なの?
- 日蓮宗ではどんな位牌を選べばいいの?
- 日蓮宗の位牌を作る時に注意することは?
このような疑問を解消します。
普段はあまり意識することのない「位牌」。いざ必要になるとどうやって選べばいいのか、どこに注意して作ればいいのか、わからないことだらけですよね。
かといって、業者に任せてしまうと思いがけず高価な買い物になってしまうことも・・・。
そこで本記事では創業明治39年の仏壇・仏具専門店が日蓮宗の方向けに位牌の選び方と作り方について解説いたします。
本記事を一読いただくと、日蓮宗の位牌に関する正しい知識が身につき、位牌選びで失敗することがなくなるはずです。
- 日蓮宗における位牌の基礎知識
- 日蓮宗の位牌の選び方
- 位牌を申し込む時に気をつけるべき点
日蓮宗で用いられる位牌の種類
白木位牌
日蓮宗でも他の宗派と同じように葬儀から四十九日までの間は白木位牌をお祀りします。一般的に葬儀業者や寺院で用意されるため、自分で準備する必要はありません。
本位牌
四十九日までに仏具店で本位牌を準備します。さまざまなデザインの位牌がありますが、日蓮宗では位牌の種類や形に決まりはなく自由に選べます。
なお本位牌は、申し込みから完成までに3日〜14日かかるので余裕を持って申し込みましょう。
繰出位牌
位牌はご先祖様の数だけ作りますが、増えてくるとお仏壇に収まりきらなくなります。そんなときは繰出位牌という特殊な位牌にまとめてしまうのがオススメです。
日蓮宗の位牌の選び方
日蓮宗の位牌選びにルールはありません
既に言及したとおり、日蓮宗では位牌のデザインや形について決まりがあるわけではありません。
「ご先祖様のデザインに合わせた位牌」「故人の好きな花が描かれた位牌」「お仏壇の雰囲気に似合う位牌」など自由に決めていただけます。
ただし、位牌のサイズには少し注意する必要があります。
位牌の高さに注意する
位牌は基本的にご先祖様の位牌よりも大きくしないという習慣があります。なので新しく作る位牌はご先祖様の位牌と同じ高さか、少し低い位牌を選ぶようにしましょう。
夫婦連名の位牌を作りたい
一つのお位牌に二名分の戒名を入れることもできます。夫婦位牌(めおといはい)といって、昔から行われる正式な方法です。
最近ではお仏壇の小型化に伴い夫婦位牌を選択される方が多くなってきました。
日蓮宗での位牌の文字の書き方
「妙法」の文字は入れる?入れない?
日蓮宗では戒名のことを「法号」と呼びますが、法号の上に「妙法」という文字を入れることがあります。
日蓮宗ではお題目「南無妙法蓮華経」を非常に大切にされており、本来は「南無妙法蓮華経」と記したいところです。しかし位牌の大きさにも限りがありますので、その中から「妙法」という文字をとって法号の上に記すのが一般的です。
「位」「霊位」はつける?つけない?
法号の下に「位」という文字を入れることがあります。これらは下文字と言って、古くは階級を表す文字でしたが、現在は入れても入れなくてもどちらでも構いません。
「ご先祖様の位牌に入っていれば入れる」くらいに考えていただいて問題ないでしょう。
当店にこれまでお申し込みいただいた方では6割くらいの方が「位」の文字を入れていただいております。
日蓮宗での位牌の祀り方
お仏壇に位牌をお祀りするときは上から二段目の左右に安置します。
一番上の段にお祀りしたいところですが、お仏壇の中の最上段は御本尊様、つまり日蓮宗では曼荼羅や日蓮上人をお祀りするための場所となります。
御本尊様に敬意を表すという意味でお位牌は二段目にお祀りください。
日蓮宗の位牌についてのまとめ
日蓮宗では位牌の種類に決まりはなく自由に選べる
位牌の高さはご先祖様の位牌よりも高くならないように注意する
「妙法」や「位」の文字を入れる場合がある。
位牌は上から二段目の左右に安置してお祀りする。
以上、お位牌選びの参考になりましたらうれしく思います。