ご遺族と対面するとき、なんと声をかけてよいのか考えてしまいますね。
今回は、マナーとしての言い回しをご紹介します。
これをそのまま言わないと無礼、ということではありません。
悲しみにくれているご遺族様を前に言葉を失うより、状況に即した挨拶を知っておくことが大切です。
一般的な挨拶
「この度は、まことにご愁傷様(ごしゅうしょうさま)でございます」「この度の不幸まことにご愁傷様でございます」
お葬式の場で、訃報を受けた際などによく耳にするフレーズです。
これに続く言葉として、「心からお悔やみ申し上げます」「さぞや落胆のことでしょう」「さぞかしご無念のことでしょう」
ご病気で亡くなった場合
「ご入院されているとお伺いしておりましたが、大変残念なことでございます」「○○様にはご養生中とお聞きしておりました。必ずお元気になられると思っていましたのに、本当に残念でなりません」
に続く言葉として「心からお悔やみ申し上げます」「さぞやご落胆のことでしょう」
故人にお世話になっていた場合
「常日頃からお世話になっていましたのに、本当に残念でございます」「○○様にはいつも何かと教えを頂いていただけに、今回のことは信じられません」そして、「心からお悔やみ申し上げます」
故人がご高齢の場合
「天寿を全うされたとはいえ、まことに残念でございます」に続き、「心からお悔やみ申し上げます」
代理で弔問(ちょうもん)する場合
「この度はまことにご愁傷様でございます。私はお世話になっております○○の妻の○○でございます。本来ならば○○がお伺いすべきところ、○○は□□のため、私が代わって参りました。この度は本当にご愁傷様ででございます」この後、「心からお悔やみ申し上げます」
このように、故人との間柄・状況によって少しずつ言い回しを変えることで、ご遺族の心により寄り添えるのではないでしょうか。
そして、どの状況においても「心からお悔やみ申し上げます」という言葉を付け加えています。ご遺族様に、故人の死を一緒に悲しんでいるという気持ちが伝わります。
次は、ご遺族様に実際には対面しない場合です。
訃報を受けても、様々な理由で参列できないこともあります。
その際には、せめてお悔やみの気持ちだけでもご遺族の皆様にお届けするのがマナーといえます。
弔電を打つ
弔電はNTTの115番で受け付けています。電話をかけると電報の種類を聞かれますので「弔電をお願いします」と答え、あとはオペレーターの指示により電報の本文などを決めていきます。
電報の本文は例文が用意されていますので、オペレーターに確認するとよいでしょう。
また、その際には電報のお届け先の、住所と受取人の名前が必要です。訃報を受けた際に確認しておきましょう。
弔電の受取人は喪主となります。喪主の名前がわからないときは、故人の名前に続いて「ご遺族様」「ご家族様」などとします。
お悔やみの手紙を出す
通夜・葬儀に参列できない時や、時間が経って亡くなった連絡を受けたときなどにお悔やみの言葉をしたためた手紙を出すようにします。
心のこもったお悔やみの手紙はご遺族の心に響くものです。
手紙は封書で、香典を同封する場合は現金書留で送ります。その際には香典は必ず正式な香典袋を用いましょう。
手紙の文面では、時候の挨拶はなく、すぐに本文に入ります。また忌み言葉は避けます。このようなお悔やみの手紙は知人や友人のご家族が亡くなった時にも出すことがあります。