厨子に収められた阿弥陀如来像の修理事例

今回の修理事例は、厨子(ずし)に収められた阿弥陀如来の坐像。

当店で新しくお仏壇をご購入されたお客様からのご依頼で、「お仏壇を新調するにあたり、大切なご本尊も綺麗にしたい!」とのご希望で承らせていただきました。

しかし、実際にお仏像をお預かりして、修理前にご希望のお仏壇に設置してみると、厨子のままでは大きすぎて収めることができません。。。

そこで、厨子から取り出して仏像単体にリメイクするというご提案をさせていただきました。

ご依頼時の状態

長年、大切におまつりいただいたお仏像なので、表面は線香などのヤニが付着して真っ黒になっていました。

取り外し・洗浄

まずは厨子から仏像を取り外し、専用の薬液で長年の汚れを落とします。何十年もの汚れが蓄積していますが、この工程である程度下地が見える状態になります。

元々の金色が分かるくらいまで汚れが落ちました。

分解

仏像を可能な限り分解していきます。本体、台座、光背を細心の注意を払い解体させていただきます。

分解するとこれだけのパーツに分かれます。

 

加飾・組立

全体に漆を塗り直し、金を貼り、元々の姿に修復します。

漆の上から金箔を貼り付けます。

 

厨子と接着されていた背面も綺麗に処理しました。

 

お顔も装飾。穏やかな表情となるよう慎重に筆を入れます。

 

完成

再度組み立てて完成です!新品のように美しい輝きを取り戻しました。

修理前と比較していただくとその差は一目瞭然です。

お仏壇を新調する際は、既におまつりしているお仏像に合わせたサイズを選んでいただくことが多いのですが、
今回のように「気に入ったデザインの仏壇に今のご本尊をどうしてもおまつりしたい!!」という場合はリメイクで解決できる場合がございます。

是非一度、当店までご相談下さい。

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