
臨済宗は、中国の臨済義玄(りんざいぎげん)を宗祖とし、日本では栄西禅師(えいさいぜんじ)によって伝えられた禅宗の一派です。公案(こうあん)と呼ばれる問いかけを用いた坐禅修行を特徴とし、「看話禅(かんなぜん)」とも呼ばれています。
臨済宗には妙心寺派・建仁寺派・南禅寺派・建長寺派など多くの派があり、それぞれに本山を持っています。脇侍が派によって異なる場合がある点に注意が必要です。
この記事では、臨済宗の仏壇の選び方からご本尊・仏具の飾り方まで、妙心寺派を中心にわかりやすく解説します。
1906年(明治39年)創業の仏壇・仏具専門店「ぶつえいどう」がご案内します。
仏壇とは
お寺の本堂を小さくしたもので、ご家庭におけるお寺の位置づけです。日々ご本尊や先祖に手を合わせることで、家族にとっての心のよりどころともなります。そのため、常に礼拝できる場所に置くことが望ましいですね。
臨済宗の仏壇の選び方
臨済宗では、仏壇の形式について厳格な決まりはありません。金仏壇・唐木仏壇・モダン仏壇のいずれでもお選びいただけます。
禅宗の質実な精神を反映して、唐木仏壇が好まれる傾向がありますが、必ずしもこだわる必要はありません。お住まいの環境に合わせて、無理なくお参りを続けられる仏壇をお選びください。
仏壇の飾り方
臨済宗はもともと決まったご本尊がないため、お寺によっておまつりしている仏さまに違いがあります。しかし、一般のご家庭では派を問わず釈迦如来をご本尊として仏壇におまつりしていることがほとんどです。菩提寺や先祖代々おまつりしているご本尊があればそれでもかまわないのですが、必ず仏壇の一番上段の中央におまつりしなければなりません。
次は脇侍です。最も大きい妙心寺派では、ご本尊の向かって右に無相大師、左に花園法皇を飾りますが、ほかでは右に文殊菩薩、左に普賢菩薩をかざるなど派によって違いがあるので、お寺に確認するのが安心です。
中段には位牌を置きます。古い位牌を向かって右、新しい位牌を左に置きますが、数が多くなってきますと置き場所もなくなりますので、その際は繰り出し位牌を作られることをおすすめします。
下段に置くのが、燭台・香炉・花立からなる三具足です。
臨済宗妙心寺派の仏具
ここでは妙心寺派の仏壇とその飾り方について、仏具ごとにご説明します。
ご本尊

釈迦如来坐像

釈迦如来掛軸
最も一般的なのが釈迦如来です。木像・絵像どちらでもかまいませんが、仏壇店では台座に座っている釈迦如来の像を多く取り扱っています。

花園法皇・無相大師
本尊の両隣の脇侍は、右側に妙心寺を開創された花園法皇、左側に初代住職である無相大師(関山慧玄)を掛けましょう。
また、ご本尊を新しく購入されたときは開眼供養という法要が必要となりますので、菩提寺や仏壇店に相談されると良いでしょう。
三具足

燭台

香炉

花立
燭台・香炉・花立のことで、最も基本の仏具です。下段の中央に香炉を置き、向かって右に燭台、左に花立を配置するのが基本です。
五具足

五具足
三具足の燭台と花立が各一対となったもので、お盆や年忌法要の時に用います。
茶湯器

茶湯器
お茶・湯・水を供える器です。
仏器

仏器
ご飯を供える器です。必ず炊き立てを供えましょう。
高坏

高坏
お菓子や果物を供える器で、半紙を敷いて用います。
過去帳

過去帳
故人の戒名・俗名・命日・享年を記したもので、霊簿とも言います。
経机

経机
仏壇の前に置き、経本・数珠・線香差し・りんなどを置きます。
霊供膳

霊供膳
お盆や法要の際に仏前にご飯を供えるためのお膳で、霊膳とも言います。飯椀・汁椀・平碗(煮物)・壺碗(あえもの)・腰高坏(香の物)の一汁三菜の精進料理を盛りつけ、仏前に箸が向くよう供えます。
木魚

木魚
読経や念仏の時に、拍子をとるために叩きます。
おりん

おりん
毎日の礼拝の時に鳴らします。リン台にリン布団を敷き、その上に置いてお使いください。
お線香のあげ方
臨済宗では、お線香は1本を香炉の中央に立てるのが基本です。これは曹洞宗と同じ作法です。
曹洞宗との主な違い
同じ禅宗である曹洞宗と臨済宗の仏壇の飾り方は共通する部分が多いですが、以下の点が異なります。
- 脇侍が異なる:曹洞宗は道元禅師と瑩山禅師で統一されていますが、臨済宗は派によって脇侍が異なります
- 坐禅の方法:曹洞宗が「只管打坐」を重視するのに対し、臨済宗は公案を用いる修行が特徴です。これは仏壇の飾り方には直接影響しませんが、宗派の精神を理解する上で参考になります
- ご本尊は共通:どちらも釈迦如来を本尊とする点は同じです
仏壇・仏具のご相談はぶつえいどうへ
最近ではお部屋に合わせ、小型の仏壇を置かれるご家庭も多いと思います。ここに紹介したすべての仏具を用意することは難しいかもしれませんが、ご本尊や先祖へ手を合わせ、日々の感謝を伝える習慣は大切にしていきたいですね。
臨済宗は派が多いため、「自分の派ではどの脇侍を祀ればいいのか」と迷われる方が少なくありません。三重県松阪市で1906年(明治39年)から続く仏壇・仏具専門店「ぶつえいどう」では、臨済宗の各派に対応した仏壇・仏具を取り揃えております。お客さまの宗派や派に合わせて、最適な仏壇と仏具をご提案いたします。
わからないことがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。